阪神高速を快適に走行できる対策とは!?
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阪神高速を快適に走行できる対策とは!?
2021年7月に発表された、『阪高快適走行プロジェクト』。読んで字のごとく、阪神高速を快適に走行していただくためのプロジェクトなのですが、どのようなプロジェクトなのでしょう?
取材班が聞き取り取材をしてきました!
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『阪高快適走行プロジェクト』の取材にやってきました!
よろしくお願いします! -
担当の佐藤です!よろしくお願いします!
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早速なんですけど、先日公開された『阪高快適走行プロジェクト』。
どういう目的で始まったんですか? -
阪神高速って交通量が多いし、車線変更するクルマが錯綜したり、分合流が連続したり・・・複雑な道路だなって思うんです。
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うんうん、確かに。
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複雑ゆえに、高速に入りたくなかったのに誤って高速に「誤進入」してしまったり、間違った出口で出てしまう「誤退出」なども多く、もっとお客さまにわかりやすく、安心して、快適に走行してもらえないかと考えたのが・・・
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『阪高快適走行プロジェクト』ってわけですね!
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ああ~、私が言いたかったのに~!
阪神高速の課題と対策一覧
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改めて課題をまとめますと・・・
交通量が多い
複雑な道路構造の箇所が多く、結果として走りづらい箇所がある
(事故・渋滞多発地点、分岐の連続、誤進入が多い入口、右側分合流の出入口など)
4車線の一方通行で分合流が多い(環状線)
分岐部では出口と放射路線への分岐が連続している(環状線)
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このような課題を少しでも改善して、もっと快適に阪神高速を使ってもらいたい!との思いで始まったのが・・・
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『阪高快適走行プロジェクト』ってわけですね!
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だーかーらー!私に言わせてくださいよ!
で、具体的な対象箇所が下記になります。事故多発地点に対する対策
分岐が連続する区間に対する対策
逆走・誤進入が多い出入口に対する対策
右側分合流の出入口に対する対策
渋滞多発箇所に対する対策
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なるほど、「走りにくい箇所」ごとに、さまざまな対策をするんですね。
・・・どんな対策なんだろう。 -
これだけではイメージしにくいですよね。
カラー舗装、注意喚起看板の設置などのハード対策
前回記事vol14で紹介した「達人と学ぶ・・・」などの情報発信といったソフト対策を組み合わせて対策を展開します。
この後、それぞれ具体的に説明しますね。 -
お願いします。
事故多発地点に対する対策
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まずは、事故多発地点に対する対策です。
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どんな対策がされるんですか?
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焦らないでください。
対策をする前に、事故がどこで多発しているのか?
その原因は何なのか?
これらをデータから導き出してから対策を検討します。 -
やみくもに対策してもダメということですね。
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その通りです。
具体的には以下の枠組みで進めています。1.事故多発地点
事故多発区間の抽出
事故要因を分析
対策を実施
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事故多発地点抽出の結果、このようになりました。
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ほうほう。
赤い箇所が、事故多発地点というわけですね。 -
はい。
そして各地点の事故要因を分析して、導き出された事故削減に効果的なハード対策を実施します。 -
どんな対策を?
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例えば、カーブ区間で発生するスリップ事故の多くは速度超過が事故原因です。
この事故に対する抜本的な対策としては、カーブ進入前に速度を落としていただくことになるのでカーブ手前での速度抑制対策や速度の注意喚起が対策になります。
これらをハード対策として実施します。 -
なるほどー理にかなっていますね。
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そしてさらに、どこでどのような注意をすれば安全に走行できるかを知っていただくために、事故多発区間やその場所の事故原因を情報発信するようなソフト対策を展開します。
ここは不十分なところがあると認識していて、今後充実することを考えています。 -
充実の際には記事を書いて、協力しますね!
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ぜひ、お願いします!
連続分岐地点の対策
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続いて「2.分岐が連続する区間」の対策です。
2.分岐が連続する区間
カラー舗装等を活用した対策を2区間実施済
環状線は2020・2021年度リニューアル工事で出口カラー舗装実施
環状線以外では、全9箇所のうち優先度の高い3ヶ所について対策を実施予定
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まず「分岐」の課題は、「どの車線にいたらいいか」で迷われるお客さまがいらっしゃったんですよ。
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そうそう!
「目的地に行くにはどの車線だっけ?」「この車線だと出口に行っちゃうじゃん!」
ってなるんですよね。 -
そこで、どの方向に向かうのかを分かりやすくする表示に変更しました。
具体的には、分岐する路線に向かう車線を下向き矢印で表示したり、出口に向かう車線にカラー舗装を施したりなどでハード対策を実施しました。 -
これでずいぶんわかりやすくなりましたよ!
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また、これらの対策の意味や看板の見方などをHPやチラシを配布することで、より多くの方に対策を伝えるといったソフト対策も実施しています。
誤進入対策
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さてさて、続いては「3.逆走・誤進入が多い入口」ですね!
3.逆走・誤進入が多い出入口に対する対策
標準的な誤進入対策は全入口完了
それでも誤進入が多い入口は、現地状況を勘案し追加の注意喚起対策を実施
誤進入が多い3ヶ所を優先的に実施
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誤進入にもいくつかあるんですが、特に危険な事例が「逆走」です。
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ときどき、ニュースにもなっていますよね。
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逆走対策として、看板を設置したり大きな矢印を記載したりといった、標準的な対策はすべての出入口部で完了しています。
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おお!仕事がはやい!
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また、阪神高速は都市部にあるので、阪神高速に乗りたくないのに間違えて誤進入するという事例が非常に多いんです。
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これもあるある!
周りの環境によっては、「え、ここ阪神高速の入口だったの!?」って気づくとき、ありますよ。
看板をしっかり見なきゃいけないですね! -
そういった誤進入対策として、高速道路の入口に大きな看板を設置して、目に入りやすい工夫をしています。
右側分合流の出入口対策
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そして「4.右側分合流の出入口」ですね!
4.右側分合流の出入口
特異な分合流形態を踏まえ、交通状況を分析したうえで、注意喚起対策を実施
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右側分合流?
どういうことですか? -
阪神高速の入口は、本線に対して左側に設置されていることが多いので、本線を走っているとき、左側からクルマが合流してくることが多いですよね。
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左側から合流・・・
ああ、はいはい。そうですよね。 -
ところが、稀な例なのですが、右側から合流してくる箇所もあるんです。
例えば3号神戸線柳原入口とかですね。 -
ええと、地図を見てみます。
・・・あ、ほんとだ!©昭文社
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入口との合流部は、皆さん気をつけて運転してくれているのですが、右側からの合流は、戸惑うお客さまもいらっしゃいます。
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確かに慣れで、合流部が近づいてきたら、左側に注意しちゃいますよね。
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なので右側に注意を促す対策を講じています。
2019年から、壁面に注意喚起の文字を書いたり、標識や路面標示で注意を促しています。 -
あらゆる手段を使って伝えようとしていますね・・・!
でもこれなら目に入りますね! -
結果も出ていますよ!
この注意喚起によって、事故件数は減っているんです! -
おおお!すごい!
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さらにさらに!
この区間の平均渋滞時間が、一日あたり13分~29分程度減少している、という調査結果も出ています。 -
ふむふむ!
と、いうことは・・・!? -
つまり!
この対策によって事故や渋滞が減って走行性が上がり、「より快適になった」ということなんです!! -
やったー!!
いや~素晴らしい! -
コツコツと、できることから対策を進めることで、しっかり結果を出すことに成功しているんです。
渋滞多発地点の対策
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最後に「5.渋滞多発箇所」の対策ですね。
5.渋滞多発箇所
サグ部渋滞対策として速度回復誘導灯を5区間設置済
渋滞原因を分析し対策を検討
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渋滞が減ったら、まさに「快適走行」ですもんね!
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渋滞がない方が走りやすくて快適、ということもあるんですが、実は渋滞時は事故が発生しやすいんです。
渋滞の最後尾では、低速もしくは停車している車両に追突する事故が多いんです。
または、注意散漫で前方に追突したりといった事例も多いんですよ。 -
あっ!たしか前にも習いましたね!
阪神高速の渋滞とその対策【前編】
阪神高速の渋滞とその対策【後編】 -
特に渋滞が起きやすいのが「サグ部」。下り坂から上り坂へ変化する場所のことを言います。
緩やかな下り坂から上り坂に差し掛かると、速度が落ちるのに気づかず、渋滞が発生しやすくなるんです。 -
サグ部の対策をする⇒渋滞が減る⇒事故が減る、ってことなんですね!
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その通りです!
上り坂での無意識の速度低下を抑制するため、「速度回復誘導灯」を設置しました。 -
光の流れに合わせて運転すると、適切な速度で走行できるんですよね。
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以前の記事でもご紹介していますが、渋滞が7割減となった箇所もあり、高い効果が出ています。
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それだけ快適になったってことですね!
『阪高快適走行プロジェクト』大成功!
他にも対策がたくさん!
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ここまでは主にハード面での対策をご説明しましたが、ソフト対策もしています。
それがこちら! -
前に「交通管制システム」を取材したときにも習いました!
新交通管制室に潜入捜査。阪神高速道路の安全・安心・快適を支えるシステムの正体を暴く! -
こうして、阪神高速を快適に走行していただくためにあの手この手で対策を講じています。
さらに調査と分析を重ね、もっともっと安心・安全・快適を追求していきますので、今後にも期待してほしいですね。 -
なるほど。「安心・安全・快適を追求していく」・・・
この姿勢こそが・・・ -
『阪高快適走行プロジェクト』なんです!
やっと言えた・・・!
まとめ
佐藤さんの言う通り、あの手この手の対策がたくさん出てきましたが、ここでは紹介しきれない対策もあります。
今後も『あんぜん走行ナビ』では、さまざまな取り組みをご紹介していきますので、ご注目ください!