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阪神高速の渋滞とその対策【後編】〜走行支援により、渋滞を減らす取り組み〜

あんぜん走行ナビ

阪神高速の渋滞とその対策【後編】
〜走行支援により、渋滞を減らす取り組み〜

渋滞が好きって人はほとんどいないと思います。 だけど、お盆などの交通ピーク時、さらには事故が発生した場合などには、どうしても渋滞が発生してしまいますよね。

そして、渋滞は単にドライバーがイライラしてしまうだけではなく、経済的な損失や事故が起きやすい状況を生み出しているということを前回の記事で教えてもらいました。

  • こんにちは、阪神高速道路株式会社 保全交通部の玉田です。渋滞時は自由走行時よりも事故リスクが約7倍も高くなると前回お話しましたが、覚えていますか?

  • はい、もちろんです!渋滞のとき、そんなに事故が多いイメージがなく、意外だったので、よく覚えています。

  • ありがとうございます。というわけで、この記事では、そうした渋滞緩和に向けた阪神高速の取り組みついて詳しく解説していきます!

  • お願いします!

阪神高速の渋滞緩和・交通安全への取り組み

  • 前回の記事では「サグ部」を取り上げましたが、その対策の1つとしてサグの手前から壁面に水平ラインのペイントを施しています。

    サグ部とは...

    下り坂から上り坂へと変化するような凹型の構造を持つ場所のこと。ドライバーは「上り坂」と認識しないので、アクセルを踏み込まず、自然とスピードが低下しやすくなる。

    サグ部
    水平ラインのペイント

    3号神戸線深江サグ部での実施例

  • 壁の水平ラインを⾒ることで、今⾃分が走っている道路が上り坂になっていることを視覚的に理解できる仕組みになっているんですね!

  • はい。ドライバーの方に上り坂を走行していることをいち早く認識してもらうことで、渋滞の原因となる自然な速度低下の解消を図っています。実は水平ラインだけでなく、こういった矢印のデザインのものもあるんです。

    水平ラインのペイント

    6号大和川線での実施イメージ

  • へぇ~、いろいろあるんですね!

  • さらに「光の流れ」を活用した「速度回復誘導灯」も活用しています。これにより、渋滞量が7割も減少した地点もあるんですよ。

    速度回復誘導灯とは...

    高欄上に一定間隔で連続的に設置した点滅灯を、実際の速度よりも少し早い速度で光が流れるように連続的に点灯させて、ドライバーの速度回復を支援するシステム(速度回復誘導灯)。生物が光刺激に反応して移動する性質(走行性)に着目して考案されたシステムです。

    速度回復誘導灯
    深江サグ〜魚崎間の渋滞量の変化(H28.7〜9)
  • えっ!7割も!?こうした地道な努力が、渋滞の緩和につながっているんですね。

  • 渋滞の緩和により、渋滞による事故も少なくなり、それによって「事故による渋滞」が発生する確率も減るということで、いい循環が生まれるわけです。

安全への取り組みが、結果的に渋滞の対策にも

  • 阪神高速では、サグ部以外の原因で起こる渋滞への対策もいろいろと取り組んでいます。そのいくつかの事例をご紹介します!
    まず事故車による渋滞の対策について。これは事故を未然に防ぐ、安全への取り組みがそのまま対策につながっています。

  • それは一体...?

  • 2007年に「阪神高速道路の交通安全対策アクションプログラム」を策定し、施設面への対策(カーブ区間、分合流区間、本線料金所など)を中心に取り組んできました。

  • どんなことをしているんですか?

  • 第1次、第2次を経て、現在3次アクションプログラムを展開しています。具体的な取り組みの中身に関しましては、こちらの記事をご覧ください。

    >>阪神高速の安全への取り組み 〜アクションプログラムの策定〜【前編】

  • チェックしておきます!

安全運転への意識を高めてくれる「阪高SAFETYナビ」

  • ここまで、渋滞時になぜ事故が多くなるのかということや、それを解消するための阪神高速の取り組みなどについてご紹介してきました。実はまだ交通安全において大事なものが抜けているんですけど、何だかわかりますか?

  • まだ何かあるんですか...!?

  • ハード面をどれだけ充実させても、運転する方の安全への意識が高くならないと、どうしても事故は起こってしまいますよね。

  • というと、意識を高める取り組みがあるってことでしょうか?

  • はい!阪神高速では安全教育サイト「阪高SAFETYナビ」を開設。ドライバーのみなさんの安全に関する知識や意識を高めていただくことを目的に、さまざまなコンテンツを発信しています。

    ・自分の運転特性を知る→SAFETYドライブ カウンセリング
    ・阪神高速走行時の注意ポイントを知る→SAFETYドライブ トレーニング

  • 上のコンテンツでは、例えばこういったことがチェックできます。

    【カウンセリング】

    設定されている質問事項に答えることで、自分の運転特性を知ることができ、それに対するアドバイスも受けることができます。
    「渋滞中にきちんと安全運転ができているか」といったこともチェックできるので、ぜひ活用してみてください。

    >>SAFETYドライブ カウンセリング

    SAFETYドライブ カウンセリング

    【トレーニング】

    実際に渋滞中の阪神高速を運転する動画を見て、どこに危険が隠れているのか回答する「SAFETYドライブ トレーニング」。見落とした「危険な運転」について、イラストを使ってわかりやすく解説してもらえます。

    >>SAFETYドライブ トレーニング

    SAFETYドライブ トレーニング
  • いずれも無料で、気軽に、楽しみながら運転や安全に関する知識が高められます。

  • 無料だったら、気軽にチャレンジできますね。

  • ぜひ、やってみてください。これまで見てきたように、安全運転が結果的に渋滞解消にもつながりますからね。

  • さっそく、やってみます!

みなさんも、「阪高SAFETYナビ」で安全への意識を高め、快適なドライブに役立てていただければと思います。

ぜひ、チャレンジしてみてくださいね!

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