阪神高速を走行中に落下物に遭遇したら?~遭遇・発見した時の対処法を解説!~
あんぜん走行ナビ
- ドライバーズサイト TOP
- あんぜん走行ナビ
- 阪高あんぜんナビマガジン
- 阪神高速を走行中に落下物に遭遇したら?~遭遇・発見した時の対処法を解説!~
阪神高速を走行中に落下物に遭遇したら?
~遭遇・発見した時の対処法を解説!~
高速道路を走行中に落下物に遭遇したことはありませんか?
あれってすごく危険ですよね。
実際に落下物は後続車の事故や渋滞の原因になっているんです。
というわけで、この記事では阪神高速道路株式会社 保全交通部の加瀬さんに、阪神高速における落下物発生状況や遭遇した時の対処法などについて解説していただきます!
阪神高速の落下物で一番多いのは!?
-
実は僕もこの間、高速道路で落下物に遭遇したんですよ。
間一髪避けられましたが、あのとき隣に車がいたらと思うとぞっとします。 -
落下物は本当に危険ですよね。
実は阪神高速でも年間約19,000件の落下物が発生していて、それに起因する事故も年間614件発生しているんです。- 出典:「阪神高速道路交通統計データ」(2018年度)
-
え、そんなに!? 想像以上です...。
-
ちなみに落下物のなかで一番数が多いのは何だと思いますか?
-
うーん、なんでしょうか...。
僕がこの前遭遇したのはダンボールだったんですけど。 -
それではこちらのグラフをご覧ください。
-
確かにダンボールもよくある落し物の中に入っていますね。
でも一番多いのは角材やベニヤ板などの「木材類」です。
次に多いスクラップや脚立などの「鉄くず類」も事故につながりやすい危険な落下物です。 -
うわ~、こんなものが落ちていたらかなり怖いですね...
-
非常に危険なのがおわかりいただけるかと思います。
また下の写真のように砂や石が大量に落ちていると、タイヤがパンクしたり、スリップしてしまったりする恐れもあります。 -
冬には岩のようにかたまった雪なども落ちていて直径50㎝くらいの塊になるので結構危ないんですよ。
-
へぇ~、雪って落下物になるんですね。
確かにそれくらい大きいと危ないですね... -
時には「こんなものも高速道路の上に!?」といったものが落ちていることもあるんです。
実際、これまでには豚やプレハブ小屋なんかも... -
え~!豚ですか!そんなものまで...!
-
豚やプレハブ小屋は特殊な例ですが、その他の落下物も重大な事故につながる可能性が高いので見かけたときはお気をつけください。
阪神高速で落下物を発見したら、どうすればいい?
-
先ほど、以前落下物に遭遇したっておっしゃってましたよね?
道路緊急ダイヤルまでお電話いただけましたか? -
なんですか?それ?
-
落下物に限らず、事故や故障など道路上での異変を発見されたら、道路緊急ダイヤルへのご連絡を受け付けているんです。
道路緊急ダイヤル #9910(通話無料)
-
そうなんですね。知らなかったです。
次からは連絡するようにします!
でも電話をかけた後、どんな風な流れになるのかわからないので少し不安です...。 -
では、道路緊急ダイヤルへかけていただいた際のフローをご紹介していきます!
1. 道路緊急ダイヤル(#9910)へ通報
2. 自動音声が流れる
「こちらは道路緊急ダイヤルです。...」3. 自動音声に従い番号を選択
→ 阪神高速に関する緊急通報は2を選択4. 阪神高速の管制室につながります
-
難しくなさそうですね!
これで安心して道路緊急ダイヤルにかけることができます! -
この後、通報を受けた交通管制員は場所を特定するため、以下のことをお伺いします。
・最寄の案内看板
・路線名、進行方向
・キロポスト表示、または橋脚番号
・車線(走行または追越)
・沿線の建物(例:通天閣、ポートタワー)など -
と、いきなり言われてもわからないと思いますので、
その目印がどこにあるのか、写真付きでご紹介します。
ぜひ覚えてくださいね! -
いろんな目印があるんですね。覚えておきます!
-
ただ電話しながらの"ながら運転"は大変危険ですので、同乗者がいない場合はハンズフリー装置などをご使用になるか、休憩施設・非常駐車帯などの安全な場所に停車してからご通報ください。
ながら運転は危険!~STOP!NAGARA DRIVING PROJECT~
阪神高速道路株式会社では、「STOP!NAGARA DRIVING PROJECT」(通称「SNDプロジェクト」)という高速道路における新しい交通安全啓発プロジェクトを推進しています。
わき見をし「ながら」の運転、スマートフォンを操作し「ながら」の運転、運転手の身勝手なあおり運転(イライラし「ながら」運転)など、高速道路での交通事故につながる危険運転は悲惨な事故を招いてしまいます。
ドライバーのみなさんの心がけひとつで防げる事故があります。
STOP! NAGARA DRIVING みんなの想いで交通事故ゼロを目指しましょう。
落下物はどうやって回収されるの?
-
ところで、僕が道路緊急ダイヤルをかけた後ってどうなるんですか?
-
阪神高速のパトロール隊員が出動して、落下物を回収します。
ではここで、実際に落下物を回収するお仕事をされているパトロール隊員さんにバトンタッチしましょう。 -
はーい!みなさん、こんにちは。
阪神高速パトロール隊員です。 -
こんにちは!
早速ですが、実際にどんなお仕事をされているのか教えてください。 -
私たちパトロール隊員の仕事の目的は事故・故障車・落下物を早期発見し、迅速に対処すること。
そのため24時間体制で定期巡回を行い、管制室から指令があればすぐに急行できるよう万全の体制を敷いています。
その他にも、風の強い日は落下物が多いので湾岸線の巡回を増やしたり、24時間のカメラ巡視も実施しています。 -
ドライバーの方から非常電話や道路緊急ダイヤル(♯9910)が入った後の流れは以下のようになります。
・管制室から指令が出され、最寄りのパトロールカーが現場に急行する
・落下物を発見した場合は直ちに後続車に注意を促し、後方警戒にあたりながら迅速に落下物を回収する
・大型の落下物の場合は緊急の車線規制を行う
-
すぐに回収することができない大型のものは車線規制を行うということですね。
-
重量があるものはもちろん、散乱した積み荷の回収などにも時間を要します。
また雨の日にチラシなどの紙類が大量に散乱してしまうと、濡れた路面に貼り付いて回収に大きな労力と時間を費やすことになってしまいます。 -
大変そうですね...またそれだけじゃなく危険も伴いますよね...。
-
はい、ですが落下物を放置すればするほどドライバーの皆さんが落下物に遭遇しやすくなり、長時間の渋滞や事故の原因にもなってしまうので、私たちパトロール隊員が迅速に対処しなければならないのです。
-
そうしたみなさんのお仕事が我々ドライバーの安全・安心を支えてくれているわけですね。
-
私たちも最大限努力していますが、それでも一定数の落下物事故は発生してしまいます。
より安全な走行を実現するには、ドライバーのみなさん自身で気をつけていただくことが大切です。 -
なるほど。
ちなみに落下物事故に遭わないためにできる具体的な対策ってあるんですか? -
それは主に、
・車間距離をあけること
・スピードを控えること
・情報板を確認することこの3つです。
-
それってかなり基本的なことに思えるのですが...。
-
確かに基本ですが、車間距離をあけたり、スピードを控えたりすることで、落下物や前の車の動きを事前に察知することができ、落下物事故を防ぐことにもつながるんです!
また情報板では落下物の最新情報を掲示しているので、情報板のチェックを心がけましょう。 -
わかりました。
羽室さん、ありがとうございました!
まとめ
この記事では、阪神高速道路株式会社 保全交通部の加瀬さんと、阪神高速パトロール隊員の羽室さんに阪神高速における落下物についてのお話を伺いました。
走行中に落下物に遭遇した際は、2次、3次の事故につながらないようにするためにも冷静な対応を心がけましょう。
そして落下物を見つけた際は通報もお願いいたします!
落下物を見つけた際の通報先はコチラ
道路緊急ダイヤル(#9910)
また落下物による事故を避けるためには、
・車間距離をあけること
・スピードを控えること
・情報板を確認すること
この3つに注意するということでした。
これらは安全運転の基本でもありますが、サイト「阪高SAFETYナビ」では、
・運転特性を確認する「SAFETYドライブ カウンセリング」
・阪神高速走行時の注意ポイントを知る「SAFETYドライブ トレーニング」
・安全ドライブの計画をお手伝いする「SAFETYドライブ プランニング」
といった安全運転への意識や知識の向上につながるコンテンツが用意されています。
ぜひ、チェックしてみてください!