阪神高速6号大和川線全線開通記念 達人と学ぶ阪高運転のコツ【番外編】大和川線運転のコツ~これを見れば安心して大和川線を運転できる~
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阪神高速6号大和川線全線開通記念 達人と学ぶ阪高運転のコツ【番外編】
大和川線運転のコツ~これを見れば安心して大和川線を運転できる~
阪神高速6号大和川線 鉄砲~三宅西間の延長7.7kmが3月29日16時に開通。これにより、湾岸線と松原ジャンクションが直接つながり、大和川線の全線が開通となります。
これを記念して、阪高運転の達人の私が大和川線運転のコツを伝授いたします。
大和川線を運転する際に注意すべきポイントや、そのために取り組まれている対策などについて、詳しく解説していきます。
みなさん、ぜひ大和川線を運転するときの参考にしてくださいね!
阪神高速6号大和川線とは?
湾岸線と松原ジャンクションを東西につなぐ地下高速道路
阪神高速6号大和川線は、大阪都市再生環状道路の一部となる道路です。
湾岸線と松原ジャンクションを東西につなぎ、全長9.7kmのうちほとんどの区間が地下トンネル構造になっていることが特徴です。また、大和川線が作られた目的には大きく以下の2点があげられます。
拠点間のアクセス向上
・大和川線が開通することで、高速道路ネットワークが強化され、拠点間のアクセスと利便性が向上し、時間短縮につながる(堺浜-松原ジャンクション間の所要時間が約45分→約16分へ)
・奈良県内の製造業が集中する西名阪沿線地域と阪神港とのアクセスが向上するなど、物流効率化の支援も期待される
渋滞緩和・環境改善
・大和川線の開通で環状線を迂回するルートができ、都心部の渋滞区間を避けたルート選択が可能となることで、都心部の高速道路の渋滞緩和につながる
・大和川線の開通で周辺の一般道路の交通混雑が緩和され、車両の流れがスムーズになり、速度変化の少ない走行が可能となるため、二酸化炭素等の排出量が減少し、地球環境の保全・道路環境の改善が期待される
このように大和川線の全線開通は、関西全体のアクセス性向上を実現し、快適な道路ネットワークを形成するんです!
大和川線を安全に運転していただくために
みなさん、下の地図をご覧ください。
これは大和川線を運転するときに、注意していただきたい地点を示した大和川線運転注意地点マップです。
大和川線のほとんどはトンネルになっており、トンネル特有の注意ポイントもあります。
それでは、これから注意ポイント別に大和川線運転のコツを伝授していきますので、一緒に学んでいきましょう!
大和川線運転のコツ。気をつけるポイント
大和川線の注意ポイント1「トンネル内の下り坂・サグ部」
大和川線には、何カ所か下り坂やサグ部(下り坂から登り坂へと変化するような凹型の構造を持つ場所)になっているポイントがあります。
そうしたポイントではスピードの出し過ぎや、逆にスピードの低下を招きやすいのです。
トンネル内の下り坂やサグ部ではここに注意
・下り坂では思った以上にスピードが出てしまうので、前の車への追突や、スピード超過によるハンドリングミスが起こってしまう可能性がある
・サグ部では登り坂の区間でドライバーの気がつかないうちにスピードが低下し、渋滞や追突事故を引き起こしてしまう危険性がある
安全走行のための対策
速度超過対策
・速度抑制矢羽の設置
速度低下対策
・サグ部の約100m手前に
「登り坂あり」の注意看板を設置
・壁面デザインによる
速度低下抑制対策を実施
サグ部では、ドライバーは「登り坂」と意識しにくく、それまでと同じ速度で走行しがちです。
そうすると、自然と速度低下を招くことになり、交通渋滞にもつながってしまいます。
そこで大和川線では以下の対策を実施しました。
サグ部手前には、「この先に登り坂があります」という目印として、文字やイメージによる注意看板を設置。
また壁面のデザインに関しては、ドライブシミュレーターによる検証で効果が高いと評価された矢印案を採用しています。
一方、「下り坂」はスピードを出してしまいがちです。それを抑制するために、路面標示のデザインと間隔を変化させ、ドライバーにスピード感を感じさせる工夫を取り入れています。
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達人のワンポイントアドバイス
注意看板が見えたら運転速度に注意すべし!
トンネル内ではこまめに運転速度に注意し、適切な速度で運転することを心がけましょう。
大和川線の注意ポイント2「トンネル内での合流」
高速道路の合流部は、一般的に交通事故が起こりやすいポイントです。
トンネル内での合流は屋外よりも見通しが悪くなるので、より注意しなければなりません。
トンネル内での合流はここに注意
・トンネル本線からの合流部の見通しが悪い
・上記のような環境のため、本線を運転するドライバーは合流する車両に気づきにくい
安全走行のための対策
合流支援システムの導入(具体的には下記の2点)
・入路の車両を検知するカメラの設置
・本線を走行している車両に合流車両の存在を知らせる表示板を設置
合流支援システムは、下のイメージ図のように入路側の車両を検知するカメラと本線を走行する車両に対して合流車両の存在を知らせる表示板で構成されています。
このシステムにより、本線を走行する車両側から入路の合流車両が見えづらくても、本線を走行する車両が事前に回避行動を取ることができるんです。
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達人のワンポイントアドバイス
表示板に注意すべし!
合流部付近の表示板に注意し、合流車両がくる場合は事前に行動しましょう。また、入路を走行する車両はスピードの出し過ぎに注意し、安全な合流を心がけてください。
大和川線の注意ポイント3「トンネル坑口」
ドライバーのみなさんなら経験したことがあるかもしれませんが、トンネルに入った直後や、抜ける瞬間には意外な危険が潜んでいます。その注意点や、大和川線での対策についてご紹介します!
トンネル入口はここに注意!
溶け込み現象
路面近くが薄暗い夕暮れ時や、日中に照明のないトンネルに入った直後に黒色や濃色系の車が周囲の暗さと同化してしまう現象のこと
安全走行のための対策
照明設備の工夫
・トンネル入口付近での照度の調整
・溶け込み現象の対策として、プロビーム照明器具を採用
明るい野外に順応した照明を入口付近に配備し、ドライバーの安全運転をサポートする環境を整えています。
また溶け込み現象の対策として、一般的な照明方式(路面に対して垂直に照射)ではなく、車両の進行方向に向かって照らすプロビーム照明を採用することで、前方の車の視認性が良くなり、より安全な走行が確保されています。
このプロビーム照明には、タイヤで路面が濡れることで照明の明るさが不均一になり、運転視野が悪化してしまうのを軽減する効果があります。
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達人のワンポイントアドバイス
トンネル坑口付近は特に運転注意!
トンネルの出入口付近では、溶け込み現象だけでなく、他にも天候や時間帯によって、蒸発現象や逆光現象といった自然現象も起こり得ますので、十分に気をつけて運転してください。
まとめ
この記事では、全線開通した阪神高速6号大和川線の運転のコツについてご紹介してきました。
みなさん、ぜひ"コツ"を習得して、安心して大和川線を利用してくださいね。
また大和川線では、トンネル内での火災や事故など非常時において、落ち着いて避難できるように避難経路を設けています。
>>詳細はこちら
動画でも大和川線のトンネル内の避難方法についてご紹介しているので、ぜひご覧ください。
下記のサイト「阪高SAFETYナビ」では、私が阪神高速での運転のコツをご紹介しています。
そのほか、自身の運転特性を確認する「SAFETYドライブ カウンセリング」や、阪神高速運転時の注意ポイントを知る「SAFETYドライブ トレーニング」など、他のコンテンツも充実しているので、よろしければチェックしてみてください!
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高速道路の施設・設備は日々進化し、安全・安心なドライブをサポートする環境がより良くなってきています。
ただ、何より大切なのは、ドライバーのみなさんの安全運転への心がけです。
交通ルールをしっかりと守り、これからも安全で快適な運転をお願いします!